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HELP!を聴く [The Beatles]

monoボックスの試聴、もうそろそろブログネタとしてはしんどいですかね。
今回は私にしては珍しく、サウンド・インプレッションです。

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先日、monoリマスターCDの「HELP!」を聴いてみました。
これは、次回作の「RUBBER SOUL」同様、オリジナルmonoバージョンとstereoバージョンが収録された2イン1のお得盤です。

タイトル曲の「Help!」は、stereoバージョンとはボーカルが明らかに異なります。monoではタンバリンが入っていないので、演奏も異なるという意見もあります。
しかし、例のEMI公認本「レコーディング・セッション」を読んでも、このmonoとstereoの違いについての言及はありません。そこで「クロニクル」でも調べてみましたが、こちらも同様でした。

ネット上でいろいろ調べてみると、どうやらEMI以外のスタジオでボーカル等を取り直したものがmonoバージョンの元になっているらしいです。
なんでわざわざ録り直したのか(そしてmonoの音源にしたのか)がよくわからないのですが、恐らく映画のサウンド・トラックであることが事情となっているような気がします。

さてこのmonoバージョン、何となくジョンのボーカルに気が入っていないように感じます。
しかし、それ以上にバッキング・トラックの音質が拙劣です。言ってみれば、ノイズ・リダクションが効き過ぎという印象です。

monoバージョンを聴き進めて行くうちに感じたことが、もうひとつ。
それは、全般的にポールのベース・ギターの音が小さく、パワーに欠けているということです。
これが結果的に、アルバム全体の印象を弱めているように思えてなりません。

手持ちの81年再発の英monoアナログ盤も聴いてみました。
印象は、今回リマスターmonoとあまり変わりません。

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次に、オリジナルstereoバージョンの比較として東芝EMI(AP-8151)stereoアナログ盤を聴いてみました。
この盤は30年以上前に兄貴が購入したもので、初めて私が聴いたビートルズ音源のひとつですが、未だにちゃんと聴けます。

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こちらも、今回monoボックスのリマスターstereo旧ミックスバージョン(ややこしいですね)とほぼ同じ、かな?
タイトル曲の「Help!」は、やっぱりstereoバージョンのほうが勢いがあるように思えます。

ただし、この曲を含めてやはりオリジナルのstereoミックスは、やや不自然ですね。
オーバー・ダビングにより別トラックで録った音が、ベーシック・トラックとは異なる定位で聴こえてくるので、違和感を感じるのです。
monoの場合でもオーバーダビングした音が何かというのはおおよそ見当がつくのですが、「混ぜる」という前提で音作りしているわけなので必然的に自然に聴けるのです。
まあ、私の場合はヘッドフォンで聴いているので、なおさらそう思うのでしょうね。

さて、まだ「HELP!」のリマスターstereoは入手していないので、87年初CD化のジョージ・マーティンによる(といっても、本来彼はプロデューサーですよね。実際のエンジニアは他にいる?ジェフ・エメリックじゃないですよね)リミックスstereo版も今回聴いてみました。

定位が変えられているのはよく知られていますが、ベースがよく聴こえるようになっているのに改めて驚きました。
今回のリマスターはこのときのマスターを元にしているということで、更に比較するのが楽しみになりました。
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